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彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

下関の民俗 呪的療法1 

呪的療法1


《幼児の夜泣き》

雄鶏の絵を荒神様または寝所に貼る。
夜泣き地蔵さんに、お線香をたいて夜毎にお願いする。
(長府・彦島・安岡)

黒井の杜屋神社の川を掃除すると効果がある。

《子供のチンチンの先またはきんたまの腫れ》

ミミズを水で洗って、もといたところに逃がしてやる。
(市内全域)

火吹竹で、はれのところを吹く。
(六連島)

《子供の疳 虫きり》

虫きりの呪いをする。
オンキリ、オンバタ、オンバタ、オンバタと三回、アブラウンケンソウラバラ テイと唱え、男なら左、女なら右手ののひらに鬼という字を三回書き、一、二、三分握らせ、あと清水で洗い落とす。
白または青色の虫がどんどん出る。数時間、または毎日、繰り返し行う。
(蓋井島)

大豆を年の数ほど真っ黒く煎り、豆腐一丁、油揚二枚持って、伊崎町の鈴ヶ森稲荷に参り、豆腐と油揚は神前にお供えし、大豆は雨だれの落ちる軒下に埋め、この大豆から芽が出るまで、子供の疳が治りますようにとお願いする。
願望成就疑いなし。
(清末)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/26 Tue. 09:06 [edit]

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下関の民俗 湯治 

湯治


湯谷の久保熊寺宅で鉱泉を沸かしていた。

員光湯場温泉(別名員光温泉)
効能は神経痛、リュウマチ、特に火傷、できもの、あせも、石灰かぶれなどに非常によく効き、長府・清末・小月・勝山・内日など近辺より入湯客が多数あった。

吉見・畑の湯(冷泉)
効能は、あせも、切傷。
現在も吉見上町にある。

神経痛は俵山、胃腸は大分湯平に行った。

腰痛は別府、俵山へ行った。

神経痛、リューマチ、休養のために十日から二十日くらいの予定で、米、味噌、醤油持参で別府鉄輪に行った。

吉見永田の石風呂へ行った。

皮膚病には俵山の下の湯へ行った。
神経痛、リューマチは俵山へ行った。

皮膚病には吉見の冷泉に、火傷には吉見の里に家伝薬を求めに行った。


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/25 Mon. 09:37 [edit]

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下関の民俗 民間治療法31 

民間治療法31


《カンノムシ》

イナゴの黒焼きを食べさせる。
(安岡・内日・蓋井島)

アカガエルを焼いて食べさせる。
(秋根・彦島)

入道草を煎じて飲ませる。
(内日・彦島)

《小便の出が悪いとき》

スイカまたはキササゲの実を煎じて飲ませる。
(秋根)

アケビの葉の干したのを煎じて飲ませる。
(内日)

《婦人病》

カゴ草を陰干しにして煎じて飲む。
(小月・内日 )

干した大根の葉の湯で腰湯する。
(小月・彦島・内日)

サフランの汁を飲む。
(王司・秋根・旧市内・安岡・彦島・内日)

ヨモギの葉を入れ腰湯する。
(彦島)

《フグ中毒》

砂や土に首だけ出して埋め、汚物(人糞)を食べさせる。
(王司・安岡)

砂に首まで埋め、日本蝋を口にたらしこむ。
(彦島)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/24 Sun. 10:01 [edit]

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下関の民俗 民間治療法30 

民間治療法30


《トビヒ》

墨を塗る。
(安岡)

《水虫》

ホウロクに塩を入れ足を入れて温める。
(彦島)

酢につける。
(旧市内)

ヨモギの葉をくすべて患部をかざす。
(内日)

《火傷》

ジャガイモのおろし汁をつける。
(小月)

醤油をつける。
(彦島)

アロエの汁をぬる。

まず水で冷やし、アロエ、またはジャガイモをすりおろしてつける。
または冷たい小便で洗うと痛みが止まる。
(蓋井島)

吉見上町の畑の湯(冷泉)に入る。
あせも、切り傷にも効く。
(吉見)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/22 Fri. 09:53 [edit]

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下関の民俗 民間治療法29 

民間治療法29


《ひょうそ》

ツワブキを塩でもみ、患部に巻きつけて、竹の皮で覆い包帯をする。
(小月・内日)

《オデキの吸い出し》

ドクダミの葉を火であぶり、患部に貼る。

杉の木のヤニを貼る。

牛の歯落(野草)をもんで、オデキの頭につけておくと、すぐ穴があく。
(蓋井島)

舟虫と麦飯を合わせて貼るとよい。
(蓋井島)

《あせも》

潮あびをする。

モモの葉を入れた湯、または塩水で行水する。

《わきが》

焼きミョウバンを脇にすり込む。
(王司・長府・安岡・彦島・内日)

《インキン・タムシ》

ヌカ油を塗る。
(王司・長府・秋根・彦島)

墨をこくすって患部に塗る。
(王司・彦島・内日)

タズの葉を汁をつける。
(内日)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/21 Thu. 10:48 [edit]

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下関の民俗 民間治療法28 

民間治療法28


《イボ》

ナスのへたでこする。

ハトムギを食べる。
(長府)

《シモヤケ》

ショウガの葉か、松葉を煎じて患部をひたす。

《そこまめ》

タバコの灰と麦飯を練り合わせ患部に貼る。
(蓋井島)

《腫れもの》

ヒルに膿を吸わせる。

ヒガンバナの球根をつぶして塗る。
(王司・秋根・安岡・彦島)

水仙の球根をすりつぶし、メリケン粉と酢をまぜ布にぬって貼る。
(六連島)

ドクダミを用いる。

《水ぼうそう》

谷ガニを布に包んでつぶし、その汁をぬる。
(小月・王司・内日)

大根の葉をすって、それを患部に貼り付ける。
(彦島)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/20 Wed. 10:13 [edit]

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下関の民俗 民間治療法27 

民間治療法27


《子供のひきつけ》

柿のヘタの黒焼きと黒砂糖を煎じて飲ませる。
(彦島・内日)

ユキノシタをもんで汁を飲む。
(旧市内・秋根・彦島)

現在または過去に使ったことのあるキセルの吸い口を子供の口に差し込み、水を吹き込んでやる。
(蓋井島)

《赤子の体毒下し》

生まれてすぐ、授乳前にフキの根を煎じて飲ませる。
(吉田・清末・彦島・内日・六連島・蓋井島)

授乳前にフキの根を煎じたのを親が飲む。
(小月)

神田の善勝寺の家伝薬「五香」を産後、母子とも第一番に煎じて飲む。
(秋根)

海人草の煎じ汁を飲ませる。
(蓋井島)

《ハゼまけ》

油揚げで患部をこすり、後でその油揚げを食べる。

《ホロセ》

ホウセンカの白い茎を干したものを煎じて飲む。
(秋根)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/19 Tue. 12:47 [edit]

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19

下関の民俗 民間治療法26 

民間治療法26


《指のさかむけ》

ハゼの葉の乳をすり込む。
(小月・王司・内日)

《寝小便》

オンドリのトサカを黒焼きにして飲む。
(清末)

ミミズを煎じて飲む。
(王司・秋根・吉母・内日)

真宗の墓の苔を取って、煎じて飲ませる。
(彦島)

《ハシカ》

伊勢海老の殻を煎じて飲む。

麦の穂を煎じて飲む。
(蓋井島)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/18 Mon. 11:11 [edit]

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下関の民俗 民間治療法25 

民間治療法25


《ハチ・毒虫に刺されたとき》

朝顔の葉をもんで汁をつける。

歯くそをつける。
(王司・秋根・内日・蓋井島)

ムカデの油を塗る。
(秋根・内日・彦島)

玉葱の切り口でこする。
(彦島)

ツワブキの葉をもんで貼る。
(彦島)

よもぎの汁をつける。
(安岡)

柿のシブを塗る。
(内日)

アンモニア水をつける。
(蓋井島)

刺されたところを水道でよく洗うと、蚊や虫さされのときは痒みが軽くてすむ。

小便をかける。

《ムカデに刺されたとき》

ドクダミの汁をつける。
(吉田・小月・彦島)

朝顔の汁をつける。
(蓋井島)

茶の葉を火にくべ煙をあてる。
(秋根)

柿の汁をつける。
(内日)


「下関の民俗知識」中西輝麿著より
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Posted on 2021/10/15 Fri. 09:19 [edit]

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下関の民俗 民間治療法24 

民間治療法24


《マムシにかまれたとき》

カキのシブをすり込む。
(彦島)

ナメクジを噛まれた傷口に当てる。
(安岡)

傷口の上下をしっかりくくり(毒がまわらぬため)ローソクを傷口にたらす。
(彦島)

傷口より心臓に近いところを固くしばり、傷口からできるだけ多くの血を吸い出し病院へ行く。
(蓋井島)

《オコゼに刺されたとき》

小便をかける。
(彦島・吉母)

熱い湯につける。
また傷口に火薬(マッチの火薬でもよい)を燃やす。
(蓋井島)


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Posted on 2021/10/14 Thu. 09:54 [edit]

category: 下関の民俗

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