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彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

男神山の大天狗 

男神山の大天狗


 むかし、松本はまずしい山きょうの村落であった。それと言うのも土地がやせ、何を作ってもろくにみのらず、しゅうかくは年々へる一方で、よその土地の半分にも満たず、そこでこの土地に見切りをつけ、よそにうつり住む者さえ続出するようになってきた。 
 こまり果てた里人たちは思案のすえ、男神山にきがんをすることに一決。山きょうにそそり立つ、男神山(おがみやま)をあおいでは、来る日も来る日もきがんをつづけていた。
 月日がたってある日とつぜん、一天にわかにかきくもり、すみを流したような、恐ろしい空もようとなった。底冷えのする風がふいたかと思うと、どこからか、大きな天狗(てんぐ)が男神山にあらわれ、対山の女神山(めがみやま)にまたがり、体をふるわし、いきなりだっぷんをはじめた。 里人たちはあぜんとなり、ただ天狗のしぐさを、あれよあれよと見まもるばかりであった。

 天狗はいずこともなくけむりのように消えて行き、それはほんの一しゅんの出来事でもあった。以来、松本の田畑はゆたかな農地と大きく変わり、したがってしゅうえきも倍ぞうし、他に見られぬゆたかな里になったという。


協力/天栄村
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Posted on 2012/12/04 Tue. 10:23 [edit]

category: 日本の民話

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