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彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

豊関ことばについて 4 

豊関ことばについて 4

それは、下関と門司との間を流れるものが、川でなく、海であることを強く感じさせる。
もしもこの海峡が川であったなら、川岸をどこまでも上流へ向かって進み、水源へ達すれば、そこは一つの地続きになる筈だ。
だが、海はどこまでも二つのものを切り離して一つにはしない。
そこに、川と海との違いがあり、住む人々の心を無意識のうちに大きく引き離してしまうものがあるのかもしれない。

また、下関という土地は早くからひらけ、藩制時代には北前船の寄港地であった。
大阪の堺港や長崎と共に栄華を誇った港町だから都会的な雰囲気や植民地的な要素もあって、土着語の上に、共通語が定着していったと考えられないことも無い。

全国共通語… それが下関では早くから使われていたのだ。
だから、抑揚の少ない平板な言葉が下関の特徴となったのであろう。
例えば、北海道や、終戦前の台湾や満州で共通語が使われていたように。


冨田義弘著「下関の方言」赤間関書房刊より
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Posted on 2021/06/11 Fri. 10:47 [edit]

category: 下関弁辞典

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