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彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

陶ヶ岳の観音様 

陶ヶ岳の観音様 ~山口市~


 山口市南部の陶、鋳銭司、名田島のさかいに、陶ヶ岳という山がある。
 この山には、切り立った岩場があって、今では山口県山岳会の岩登りの練習地として有名である。
 その大岩の東北がわに大きなほらあながあって、そこの観音様のお堂がある。

 むかしむかし、ある村人が、この山からふしぎな光が出ているのを見つけ、村中が大さわぎになった。
 そこで、こわいもの知らずの若者がその光の出場所をさがしに山に登った。
 あるほらあなに入ってみると、そこに一体の観音様があり、その両眼が金でできていて、それから光が出ていた。
 村人たちは、そこのお堂を建て、観音様をだいじにおまつりした。

 ある晩、ぬす人がほらあなに入り、観音様の片ほうの目をえぐり取ってにげようとした。
 すると、観音様が残った片目をしずかにあけて、
「そんなに貧乏してこまっているのなら、両眼をやるから取っていけ。」
 と言われた。
 さすがのぬす人も、おどろきあわてて、にげてしまったということである。

 このなさけ深い観音様の話がつたわると、「陶ヶ岳の観音様」といって、村人たちはいっそうだいじにしたという。


題名:山口の伝説 出版社:(株)日本標準
編集:山口県小学校教育研究会国語部

豊徳園ホームページより
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Posted on 2019/04/02 Tue. 10:43 [edit]

category: 山口むかし話

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