01 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.» 03

彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

青年の自主的修養の時代3 

青年の自主的修養の時代3


以上の「泊まり宿」の風習は封建的との謗りもありましょうが、人間的に完成することには非常に効果があったものだと思われます。
しかるに日進月歩の文化の進歩は、この島の交通事情にも影響をおよぼし、外部との人的交流も繁くなるにつれ「泊まり宿」の習慣も下火となり、大正時代の初め遂にその姿を消すことになりました。

明治43年には青年団が組織されました。
この組織は青年の意欲にマッチしたのか、またはマッチしなかったのかわかりませんが、容易に成績があがらず、県の訓令によって、団則や年令等に種々改革を重ねたものであります。
しかし、青年の自主的な修養涵養の機会は大変少なくなったのであります。

「泊まり宿」の風習は、時代遅れの旧式な方法とみることもできましょうが、昭和の現在、青少年の不良化を強く憂慮されております今日、この育成補導のうえから深く考察されるべきことではありますまいか。
この「泊まり宿」のしきたりは、彦島では各部落で行われていたようでありますが、二、三の部落によっては、有力者の熱意が過剰となり、ボス的な縄張り意識を持って、縁組関係にまで排他的になる事態が生じる等、弊害が著しいため廃止になった例もあります。

良いものが良いままで永続できにくいことは、いつの時代でも起こりがちなことではないでしょうか。


古老が語る郷土の今昔「ひこしま発展誌」より
関連記事

Posted on 2019/02/18 Mon. 11:52 [edit]

category: ひこしま発展誌

TB: --    CM: 0

18