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彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

思い出写真館261 

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【向山】
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Posted on 2014/02/06 Thu. 13:58 [edit]

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06

ソロモン王の名裁き 

ソロモン王の名裁き
古代イスラエルの昔話


 むかしむかし、同じ部屋に住む二人のお手伝いが、三日の違いで男の子を生みました。
 ところが先に生まれた男の子が、突然死んでしまったのです。
 子どもが死んだ事に気づいた女は、同じ部屋で寝ているもう一人の女に近づくと、その女の子どもと死んだ自分の子どもを入れ替えました。

 朝になり、子どもをすり替えられたお手伝いの女は、自分が抱いている子どもが死んでいるのを見てびっくりです。
「赤ちゃんが! 赤ちゃんが死んでいる! ・・・でも、この子は!?」
 死んでいる子どもは自分の子どもではなく、もう一人のお手伝いの子どもでした。
 そして、そのお手伝いが自分の子どもを抱いてすやすや寝ているのを見つけました。
 子どもをすり替えられたお手伝いは、もう一人のお手伝いに子どもを返してくれるように言いましたが、この子は自分が産んだ子どもだと言い張って子どもを返そうとはしません。
 そこで二人はソロモン王に訴え出て、正しい判定をしてもらうことにしたのです。

 王は二人の話を聞くと、二人に言いました。
「事情は、よく解った。お前たちに聞くが、生きている子どもが自分の子どもであると言う証拠はないのか?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
 二人のお手伝いは肌の色も目の色も髪の色も同じだったので、生きている子どもが自分の子どもだという証拠がありません。
「証拠がないのなら、わしが二人に公平な解決を行う。それがどの様な方法であっても、二人とも文句は無いな」
「はい。お願いします」
「はい。わたしも王にお任せします」
「よし」
 王は家来の一人に剣を持ってこさせると、家来に命じました。
「子どもの体を、剣で半分に切り裂け! 半身をこの女に。もう半身をあの女に与えよ」
 これを聞いて、二人のお手伝いは悲鳴を上げました。
 すると王は、二人に言いました。
「何を驚く?
 お前たちは、わしに裁きを一任したであろう。
 証拠がない以上、これがもっとも公平な裁きだと思うが」
 すると、子どもをすり替えた方のお手伝いが言いました。
「おっしゃる通りです。早く子どもを、切り分けてください。自分の物にならないとしても、その女にとられるのだけは嫌です!」
 次に、本当の母親であるお手伝いが言いました。
「いいえ。どうか生きている子を、あの女に与えてください。自分の物にならないとしても、子どもを殺されるのだけは嫌です!」
 それを聞いてソロモン王はにっこり笑うと、子どもを本当の母親に渡しました。
 そして偽者の母親に、怖い顔で言いました。
「子どもにとって最も良い母親は、自分を大切に育ててくれる母親だ。もし、お前が本当の母親であったとしても、子どもを殺す事に同意する母親には、母親の資格はない!!」
 こうして子どもはソロモン王の名裁きにより、本当の心優しい母親の元へ帰る事が出来たのです。

おしまい


 日本にも、似たようなお話があります。 → 本当の母親


本当の母親
大岡越前守の名裁き


 むかし、江戸の下町(したまち)に、おしずと、たいちという親子が住んでいました。
 たいちは、今年十才になるかわいい男の子です。
 おしずはたいちを、とてもかわいがって育てていたのです。
 ところがある日、突然、おこまという女の人がやって来て、
「おしずさん、たいちはわたしの息子。
 むかし、あなたにあずけたわたしの息子です。
 返してください!」
と、言うのです。
 おしずは驚いて、
「何を言うのです。
 あなたからあずかった子は、もう十年も前に亡くなったではありませんか。
 この事は、おこまさんだって知っているでしょう」
「いいえ、うそをいってもだめです。
 お前さんは自分の子が死んだのに、わたしの子が死んだと言ってごまかして、わたしの息子をとりあげてしまったんじゃありませんか。
 わたしはだまされませんよ。
 さあ、すぐに返してください!」
 おこまは、怖い顔でそう言いはるのです。
 おしずが、いくら違うと言っても聞きません。
 毎日、毎日、おこまはやって来ては、同じ事をわめきたてて行くのです。
 そしてしまいには、顔に傷のある恐ろしい目つきの男を連れて来て、
「さあ、早く返してくれないと、どんな目にあうかわからないよ!」
と、おどかすのです。
 おしずは困り果てて、町奉行(まちぶぎょう)の大岡越前守(おおおかえちぜんのかみ)に訴えました。
 越前守は話を聞くと、おこま、おしず、たいちの三人を呼びました。
「これ、おこま。
 お前は、そこにいるたいちを自分の息子だと言っているそうだが、何か証拠はあるのか?」
「はい。
 実はこの子が生まれました時、わたしはおちちが出なかったので、おしずさんにあずけたのです。
 この事は、近所の人がみんな知っています。
 誰にでも、お聞きになってください」
 おこまは、自信たっぷりに答えました。
「では、おしずに尋ねる。
 お前は、おこまの子どもをあずかった覚えがあるのか?」
「はい。ございます」
 おしずは、たいちの手をしっかりと握りしめて言いました。
「この子が生まれた時、わたしはおちちがたくさん出ました。
 それで、おこまさんの子どものひこいちをあずかったのです。
 でも、その子はまもなく病気で死んでしまいましたので、すぐにおこまさんに知らせたのでございます」
 おしずの言葉を聞くと、おこまは恐ろしい目で、おしずをキッと、にらんで叫びました。
「このうそつき!
 お奉行(ぶぎょう)さま、おしずは大うそつきです。
 死んだのは、おしずの子です。
 わたしの子どもを、返してください!」
「いいえ、死んだのは、確かにひこいちだったんです。
 お奉行さま、間違いありません。
 おこまの子は、死んだのです」
「まだそんな事を言って! 
 人の子を盗んだくせに!」
「たいちはわたしの子だよ。
 誰にも渡しゃしない。
 わたしの大事な子なんだ!」
 二人はお奉行さまの前である事も忘れて、言い争いました。
 その二人の様子をジッと見つめていた越前守は、やがて、
「二人とも、しずまれっ!」
と、大声で叱りました。
 おこまとおしずは、あわてて恥ずかしそうに座りなおしました。
「おこま。
 その息子がお前の子どもである、確かな証拠はないか?
 たとえば、ほくろがあるとか、きずあとがあるとか。
 そう言う、めじるしになるような物があったら、言うがいい」
 おこまはくやしそうに、首を横に振りました。
「・・・いいえ。それが、何もありません」
「では、おしず。そちはどうじゃ?」
 おしずも残念そうに、首を振りました。
「・・・いいえ。何もございません」
「そうか」
 越前守はうなずいて、
「では、わしが決めてやろう。
 おしずは、たいちの右手をにぎれ。
 おこまは、たいちの左手をにぎるのじゃ。
 そして引っぱりっこをして、勝った方を本当の母親に決めよう。よいな」
「はい」
「はい」
 二人の母親は、たいちの手を片方ずつにぎりました。
「よし、引っぱれ!」
 越前守の合図で、二人はたいちの手を力一杯引っぱりました。
「いたい! いたい!」
 小さいたいちは、両方からグイグイ引っぱられて、悲鳴をあげて泣き出しました。
 その時、ハッと手を離したのは、おしずでした。
 おこまはグイッと、たいちを引き寄せて、
「勝った! 勝った!」
と、大喜びです。
 それを見て、おしずはワーッと泣き出してしまいました。
 それまで、黙って様子を見ていた越前守は、
「おしず。お前は負けるとわかっていて、なぜ手を離したのじゃ?」
と、尋ねました。
「・・・はい」
 おしずは、泣きながら答えました。
「たいちが、あんなに痛がって泣いているのを見ては、かわいそうで手を離さないではいられませんでした。
 ・・・お奉行さま。
 どうぞおこまさんに、たいちをいつまでもかわいがって、幸せにしてやるようにおっしゃってくださいまし」
「うむ、そうか」
 越前守はやさしい目でうなずいてから、静かな声でおこまに言いました。
「おこま、今のおしずの言葉を聞いたか?」
「はいはい、聞きました。
 もちろん、この子はわたしの子なのですから、おしずさんに言われるまでもありません。
 うーんと、かわいがってやりますとも。
 それにわたしは人の息子をとりあげて、自分の子だなんていう大うそつきとは違いますからね。
 だいたい、おしずさんは・・・」
「だまれ! おこま!」
 越前守は、突然きびしい声で言いました。
「お前には、痛がって泣いているたいちの声が聞こえなかったのか!
 ただ勝てばいいと思って、子どもの事などかまわずに手を引っぱったお前が、本当の親であるはずがない!
 かわいそうで手を離したおしずこそ、たいちの本当の親じゃ。
 どうだ、おこま!」
 越前守の言葉に、おこまはまっ青になってガックリと手をつきました。
「申し訳ございません!」
 おこまは、自分がたいちを横取りしようとした事を白状しました。
「お母さん!」
「たいち!」
 たいちは、おしずの胸に飛び込みました。
「お奉行さま、ありがとうございます。本当に、ありがとうございます」
 おしずは越前守をおがむようにして、お礼を言いました。
「うむ、これにて、一件落着!」

おしまい
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ふるさと散歩236-15 海響館 

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ふるさと散歩236-9 海響館 

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