09 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 11

彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

北風のくれたテーブルかけ 

北風のくれたテーブルかけ
ノルウェーの昔話


 むかしむかし、ハンスという少年が、お母さんと一緒に住んでいました。
 ある日の事。
「ハンス。パンを焼くから、粉(こな)を持ってきて」
「はーい」
 お母さんに頼まれたハンスが、小屋から粉を持ってくると、
 ピューーーッ!
と、北風が粉を吹き飛ばしてしまいました。
「あっ! 粉を返せえ!」
 ハンスが北風を追いかけていくと、雪の野原に氷のお城がたっていました。
 このお城は、北風のお家です。
  ハンスは、北風のお城に向かって言いました。
「北風さん、ぼくの粉を返してよ!」
 するとお城の中から、北風が答えました。
「困ったな。粉はないから、代わりにこのテーブルかけをやろう。『テーブルかけよ、うまいごちそうを出してくれ』と言うと、その通りになるぞ」
「わあ、どうもありがとう」
 帰りは夜になったので、ハンスは宿屋(やどや)に泊まってさっそくテーブルかけをためしてみました。
「テーブルかけよ、うまいごちそうを出してくれ」
 するとテーブルかけの上に、ズラリとごちそうがならんだのです。
「わあ、すごい、すごい!」

 さて、このようすをドアのすき間から見ていた、宿屋のおかみさんは、
「まあ、あのテーブルかけがあれば、毎日ごちそうが食べられるねえ」
と、考え、夜中にこっそりとハンスのテ一ブルかけを、ただのテーブルかけとすりかえたのです。

 家に帰ったハンスはお母さんにごちそうを出してあげようと思い、テーブルかけに言いました。
「テーブルかけよ、うまいごちそうを出してくれ」
 ところがテーブルかけは、ごちそうどころかパン一切れも出してくれません。
 ハンスはもう一度、北風のところへ出かけました。
「北風さん、テーブルかけは返すから、粉を返してよ」
「よわったな、ではこのヒツジをやろう。『ヒツジよ、ヒツジ、金貨をはき出せ』と言うと、その通りになるぞ」
「わあ、どうもありがとう」
 帰りはやっぱり、この前の宿屋に泊まって、さっそくためしてみました。
「ヒツジよ、ヒツジ、金貨をはき出せ」
 するとヒツジはパラパラパラパラと、いくらでも金貨をはき出しました。
 このようすをドアのすき間から見ていた、宿屋のおかみさんは、
「まあ、あんなヒツジがいたら、わたしゃ大金持ちだよ」
と、夜中にこっそり、ハンスのヒツジをただのヒツジとすりかえたのです。

 家に帰ったハンスは、お母さんに金貨を出してあげようと思いました。
「ヒツジよ、ヒツジ、金貨をはき出せ」
 ところがヒツジは金貨を一枚も出さずに、ただ、メエメエと鳴くばかりです。
 ハンスはもう一度、北風のところへ行きました。
「北風さん、ヒツジは返すから、粉を返してよ」
「では、つえをやろう。『つえよ、つえ、悪い奴をぶんなぐれ』と言えば、その通りになるぞ」
「わあ、どうもありがとう」
 その日もハンスは、この前の宿屋に泊まりました。
 つえをしっかり抱いてベッドに入ると、おかみさんが入ってきて、
「このつえもきっと、魔法のつえだろう。今度もただのつえと、すりかえてやろう」
 おかみさんがつえを抜き取ろうとしたので、ハンスは言いました。
「つえよ、つえ、悪い奴をぶんなぐれ!」
 するとつえはヒラリと飛び上がって、おかみさんをバンバン、ビシビシとたたきました。
「ヒェェェー! テーブルかけもヒツジも返すから、許しておくれー!」
 おかみさんは泣きながら、ハンスにテーブルかけとヒツジを返しました。
「さあ、お母さんにごちそうと金貨を出してあげよう。おまけにこのつえがあれば、ぼくとお母さんはこわいものなしさ」
 こうしてテーブルかけとヒツジと取り返したハンスは、北風にもらった三つの宝物のおかげでお母さんと幸せに暮らしたのでした。

おしまい
関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:52 [edit]

category: 世界昔話

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩22-5 埴生 

ac70.jpg

ac71.jpg

ac72.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:50 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩22-4 埴生 

ac67.jpg

ac68.jpg

ac69.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:48 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩22-3 埴生 

ac64.jpg

ac65.jpg

ac66.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:47 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩22-2 埴生 

ac61.jpg

ac62.jpg

ac63.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:45 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩22-1 埴生 

ac58.jpg

ac59.jpg

ac60.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:43 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26

伐株山(きりかぶやま) 

伐株山(きりかぶやま)
大分県の民話


 むかしむかし、玖珠盆地(くずぼんち)の中ほどには、樹齢が八万年といわれる大きなクスノキが生えていました。
 あまりにも大きすぎるので、その下の村には日光が当たりません。
 日光が当たらないので、作物もとれません。
 村人たちは毎日、暗く貧しい生活を送っていました。
 ある日の事、クスノキの噂を聞きつけて、どこからか身の丈が九百尺(約270メートル)もある大男が現れました。
 男は大まさかりを手に、さっそくその大木を切り倒しにかかったのですが、不思議なことに男がいくら木を切っても、次の日になると切られた場所は元通りになっているのです。
 何日も何日も同じ事がくり返されるので、さすがの大男も、とうとうまさかりを投げ出してしまいました。
「もう駄目だ。切っても切っても元通りでは、いくらおれでも無理だ!」
 するとどこからか、一人の老人が現れました。
「お主、このクスノキを切り倒そうとしておるのか。よしよし、ではいいことを教えてやろう。毎日切った分だけの木くずを、その日の内に燃やしてしまうんじゃ。そうすれば、さすがのクスノキも元には戻れん」
 そう言って、老人はどこかへ消えてしまいました。
 実はこの老人、ヘクソカズラの精だったのです。
 ヘクソカズラはいつもクスノキにバカにされていたので、大男にクスノキの秘密を教えたのでした。
 大男はいわれた通り木くずを焼きながら、とうとうクスノキを切り倒したのです。
 この大男が何者で、切り倒したクスノキをどこへ持っていったのかはわかりませんが、クスノキの切り株は今でも残っており、今の伐株山(きりかぶやま)がそのクスノキの切り株だと言われています。
 そして『玖珠(くす)』という地名は、このクスノキに由来しているのです。


おしまい
関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:41 [edit]

category: 日本の民話

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩21-85 秋芳 

ac56.jpg

ac57.jpg

ac52.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:39 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩21-84 秋芳 

ac53.jpg

ac54.jpg

ac55.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:37 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26

やまぐち散歩21-83 別府弁天池 

ac49.jpg

ac50.jpg

ac51.jpg

関連記事

Posted on 2013/10/26 Sat. 09:34 [edit]

category: やまぐち散歩

TB: --    CM: 0

26