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彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

笑い地蔵 

笑い地蔵
徳島県の民話


 むかしむかし、ある村に、おばあさんと息子が二人でくらしていました。
 ある晩、おばあさんは急な用事が出来たので、となり村まで行かなくてはなりません。
 それでおばあさんは、息子に言いました。
「悪いたぬきがだましに来るかもしれねえから、戸閉まりをして寝るんじゃよ。わしは明日の昼には、もどって来るからな」
「うん」
 息子はおばあさんを見送ると戸閉まりをして、寝ることにしました。
 そのとき、
 トントン、トントントン。
と、戸をたたく音がします。
「何か、ご用ですか?」
 息子がたずねると、戸の向こうからおばあさんの声がします。
「わしじゃよ。開けておくれ」
(おかしいなあ。帰りは明日の昼と言っていたのに)
 息子が首をかしげながらも戸を開けると、確かにおばあさんが立っていて、
「ああ、疲れた」
と、腰をたたきながら入って来ます。
 それから、いろりの前に座ると、なべのふたを開けて残り物を食べ始めたのです。
(こりゃ、ますますおかしいぞ。おばあさんはちゃんと夕飯を食ったし、こんな夜ふけに物を食ったりしないはず。・・・ははーん、さては)
 息子はある名案を思いつくと、おばあさんに言いました。
「おや? おばあさん、今日はいつもとちがいますねえ。いつもなら帰ると、すぐその袋に入るのに」
 息子が台所にある米袋を指さすと、なべをかかえて残り物を食べていたおばあさんは、
「おおっ、そうじゃった、そうじゃった」
と、あわててなべをおいて、米袋にもぐり込みました。
(しめしめ、うまくいったぞ)
 息子は笑い出したいのを、ぐっとがまんして言いました。
「おや? 変ですねえ。いつもなら、『米袋の入り口をひもでむすんどくれ』と言うのに」
 すると、米袋の中からおばあさんが言いました。
「おおっ、そうじゃった、そうじゃった。ひもでむすんどくれ」
 そこで息子は、おばあさんの入った米袋の入り口を、ひもでギュッギュッとむすびました。
 それから今度は、
「おや? 今夜は、どうしたのかな? こいつもなら入り口をむすんだ後、『納屋に放り込んでおくれ』と言うのに」
と、言うと、米袋の中からおばあさんが、
「おおっ、そうじゃった、そうじゃった。どうか、納屋にほうり込んでおくれ」
と、答えたので、息子は米袋をかついで力一杯、納屋に放り投げました。
「いたたた。やい、なにすんだ!」
 おばあさんは、米袋の中で思わずそう叫んで、
「しまった。ばれてしもうた」
と、あわてました。
 そして小さな虫に化け直すと、米袋の穴から出て納屋を抜け出しました。
 その様子を見ていた息子は、急いで外へ飛び出して、月あかりの道を逃げていくたぬきを追いかけました。
「やっぱりたぬきだったな! こらっ、まてー!」
 しばらく走って大きなまがり角をまがると、たぬきの姿が見えなくなりました。
「逃げられたかな?」
 しかし、ふと見ると、道にお地蔵さまが二つ並んでいます。
(おかしいぞ。お地蔵さまは一つだけなのに。・・・そうか)
 息子はにやりと笑うと、お地蔵さまに手を合わせて言いました。
「お地蔵さま、いつもおれが手を合わせると、にっこりしてくださってありがとうございます」
 そのとたん、片方のお地蔵さまがにっこり笑いました。
 息子もにっこりと笑い返して、
「では、まいりましょう」
と、そのお地蔵さまをひょいとかついで家に帰り、あっという間にたぬき汁にしてしまいました。

おしまい
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Posted on 2013/04/22 Mon. 14:51 [edit]

category: 日本の民話

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ふるさと散歩165-5 神田 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 14:48 [edit]

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ふるさと散歩165-4 藤附 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 14:46 [edit]

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ふるさと散歩165-3 藤附 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 14:44 [edit]

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ふるさと散歩165-2 藤附 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 14:42 [edit]

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ふるさと散歩165-1 大平町 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 14:40 [edit]

category: ふるさと散歩

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じぞうの田うえ 

じぞうの田うえ


 むかしむかし、あるところに、とてもよく働く若者が住んでいました。
 若者は田へ出かける時、いつも村はずれのお地蔵さまに手を合わせておがみました。
「わたしや村人たちが元気でいられるのも、全てお地蔵さまのおかげです。ありがとうございます」

 ある日、その若者が病気になりました。
 今はちょうど田植えの時期なので、病気だからといって休む事は出来ません。
「困ったな。早く田植えをしないといけないのに」
 若者は心の中で、お地蔵さまに頼みました。
(お地蔵さま、病気を治してください。
わたしは、早く働きたいのです。
働く事ほど、気持ちの良いものはありませんから)

 その晩の事、村人が若者の田のそばを通ると、誰かが田の中で畑仕事をしていました。
 村人が、
「こんばんは」
と、言うと、
「はい、こんばんは」
と、その誰かが答えました。

 その誰かは、次の日も若者の田に入って働いていました。
 別の村人がその誰かに、
「こんにちは」
と、言うと
「はい、こんにちは」
と、答えました。
 その知らない誰かはとても仕事が早くて、一晩と一日で若者の田の田植えを終わらせたのです。
 それを見て、村人たちはうわさをしました。
「不思議な人だ。どこの誰だろう?」
 そのうわさが、殿さまの耳に入りました。
 殿さまは、その知らない誰かをお城に呼びました。
「お前は、病気の若者の田植えをしてやったそうだな。
 困っている者を助けるのは、良い事だ。
 ほうびに、酒を飲ませよう」
 殿さまはそう言って、お酒を進めました。
「ありがとうございます」
 知らない誰かは、おいしそうにお酒を飲みました。
「さあ、もっと飲め」
 殿さまが進めると、知らない誰かは顔を真っ赤にして手を振りました。
「もう飲めません。これで、帰ります」
「まてまて」
 殿さまは呼び止めると、さかずきを差し出しました。
「このさかずきを、お前にやろう。酒を飲みたくなったら、遠慮なくここへまいれ」
「はい、ありがとうございます」
 知らない誰かはさかずきを頭に乗せると、フラフラしながら帰っていきました。

 この話を聞いた病気の若者は、首をひねって考えました。
「家の田植えをしてくれた人って、誰だろう?」
 いくら考えても、思い当たる人がいません。
「まあ、誰だか知らないが、ありがたい事だ。これも、お地蔵さまのおかげに違いない。お礼に行ってこよう」
 若者は起き上がると、お地蔵さまのところへ行きました。
「お地蔵さま、お久しぶりです。・・・あっ!」
 若者は、お地蔵さまを見てびっくりです。
 なんとお地蔵さまの頭の上に、さかずきが乗っているではありませんか。
 そればかりではなく、お地蔵さまの足には田んぼの泥がこびりついていたのです。
 若者は、知らない誰かの正体に気づきました。
「お地蔵さま。田植えをしてくださったのは、あなたでしたか。
 このさかずきは殿さまからいただいたさかずきで、足の泥は田の土でございましょう。
 おかげさまで、今年もお米がとれます。
 ありがとうございました」
 若者はお地蔵さまの足をきれいにすると、お礼にお酒をお供えしました。

おしまい
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Posted on 2013/04/22 Mon. 10:05 [edit]

category: 日本の民話

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彦島さんぽ121-16 本村 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 10:04 [edit]

category: 彦島さんぽ

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彦島さんぽ121-15 本村 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 10:01 [edit]

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彦島さんぽ121-14 本村 

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Posted on 2013/04/22 Mon. 09:59 [edit]

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