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彦島のけしき

山口県下関市彦島から、風景・歴史・ものがたりなど…

かたぎの話 

かたぎの話


 どこから流れきたかなまけ者のわか者二人が、荘山田村(そうやまだむら)の「呉(くれ)の市」に住みつき、村人のきらわれ者となりました。毎日酒をのみけんかをしかけふきんをあらしまわっていたこの二人が、ある日一本のかしの木の下で、「金がほしい」など話し合っていました。
 その時、黄金色づいたかしの葉が二、三枚ひらひらと落ちてきました。それを見た二人は期せずしてこう言いました。「お金をためる競争をしよう」。かしの大木をあおぎ見て「来年、この木が落葉してはだか木になったとき、ここでさいふの重さをくらべよう」。
 はじめて天をあおぎ見た二人の目は、いようにかがやいていました。

 山と海に別れた二人。山に登ったわか者は灰ヶ峰(はいがみね)でじゅもくの古かぶを掘り起こしては、たきぎにして呉の市にかしぐのです。海に出たわか者は呉の海で漁にはげみました。
 きらわれ者がうらの人気者となりました。さいふの重さは日々にまします。その楽しみは働く楽しみを生みました。

 年が明け、花さく春がすぎ、えん暑(しょ)の夏も去り、かり渡る秋が来ました。ばん秋の晴れたある日、二人は約束のかしの木の元に顔をあわせましたが、そのかしはこい緑の葉の中に二、三枚の黄葉をつけただけでした。はだか木になるだろう翌年を約してふたたび別れました。

 年へるにつれさいふの重さは加わりましたが、かしの木はいつの年もじょう緑(りょく)でした。持ち運びできなくなったさいふが、土地にかえられ、船に変わりました。うら人たちはあんなかたぎな男はめずらしいとひょうばんしました。
 二人は、あの最初の約束を結んだ木を「かたぎ」と名づけ、毎年一度は緑したたるこの木の下に会して、よもやまの語らいを続けたといいます。


協力/呉市交通局
著作/久保田 利数(郷土史研究家)(敬称略)
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Posted on 2012/11/30 Fri. 14:57 [edit]

category: 日本の民話

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故郷の花々075 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 14:53 [edit]

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彦島さんぽ101-22 長崎町 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 10:45 [edit]

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彦島さんぽ101-21 長崎町 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 10:43 [edit]

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彦島さんぽ101-20 長崎町 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 10:41 [edit]

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彦島さんぽ101-19 長崎町 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 10:39 [edit]

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彦島さんぽ101-18 長崎町 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 10:37 [edit]

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彦島さんぽ101-17 長崎町 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 10:35 [edit]

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彦島さんぽ101-16 本村 

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Posted on 2012/11/30 Fri. 10:33 [edit]

category: 彦島さんぽ

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妖精の油ツボ 

妖精の油ツボ
イギリスの昔話


 むかしむかし、粉雪のまう寒い夜。
 男の子が暖炉(だんろ)のそばで絵をかいていると、どこからか冷たい風がピューッと入って来て部屋いっばいに霧(きり)が広がりました。
「わあ、まっ白だ」
 少しこわくなった男の子が明るい暖炉のそばへ行くと、突然霧の中にツボを持った男の人が現れたのです。
 男の人のとなりには、泣いている赤ちゃんをだっこしている女の人もいます。
 女の人が赤ちゃんをあやしながら、
「おお、よしよし。泣くんじゃないよ。今にお父さんが、ツボの薬をぬってくれるからね。そしたらお前の目は、いっぺんによくなるよ」
と、言うと、お父さんは暖炉の火にツボを入れてあたためました。
 火の中に手を入れても平気なので、男の人も女の人も、それに赤ちゃんも妖精(ようせい)なのでしょう。
 ツボがあたたまるとお父さんはツボの中に手を入れて、ドロリとした油を赤ちゃんの目にひとしずくたらしました。
 すると泣いていた赤ちゃんの泣き声がピタリととまり、今度はうれしそうに笑い出したのです。
「ああ、よかったわ。お目々の痛いのなおったね」
「これで、もう大丈夫だからね」
 妖精のお父さんとお母さんは、ニッコリほほえみました。
 そのとたんに妖精たちも霧も消えて、何事もなかったように元の部屋にもどったのです。
 男の子は目をパチクリさせて、目をこすりました。
「もしかしたら今のは、夢だったのかな? ・・・あっ、これは」
 男の子の目の前に、さっき妖精の赤ちゃんの目をなおしたツボが置いてありました。
「妖精のわすれ物だ。どうしよう、取りに来るのかな?」
 男の子はとりあえず、そのツボを大切にしまっておきました。

 月日が流れ、若者になった男の子は町で働くようになりました。
 ある時、同じ仕事場で働いている友だちが大けがをしたので、若者はためしに妖精のツボの油をひとしずくたらしてみました。
 するとたちまち、友だちのけががなおったのです。
 この事が町中に知れ渡り、それからは町の人はけがをしたり病気になったりすると、若者のところへ来るようになりました。
 けがや病気をなおしてもらった人たちは、お礼にお金を出そうとしましたが、若者は、
「これは、妖精のわすれ物だから」
と、お金を受け取ることはしませんでした。
 やがて若者は結婚すると、やさしい奥さんと二人で具合の悪い人たちをなおしてあげました。
 そして不思議な事に、妖精の油は毎日毎日使っているのに、少しもなくならないのです。
 けれどそんなある日、奥さんが事故で死んでしまいました。
 いくら妖精の油でも、死んだ人を生き返らす事は出来ませんでした。

 それから数年後、若者は新しい奥さんをもらいました。
 しかしこの奥さんは、とてもけちな人で、
「薬をただでぬってあげるなんて、なんてもったいない!」
と、若者に怒りました。
「しかしお前、これは妖精のわすれ物だよ。それに、いくら使ってもなくならないのだから」
「いいえ、妖精のわすれ物でも、使ってもなくならない物でも、ちゃんとお金を取らなければだめです。ちゃんとお金を取ればすぐに大金持ちになって、二人とも遊んで暮らせるのだから」
「・・・しかし」
「ちゃんと、お金を取るのです!」
 新しい奥さんがあまりにもしつこく言うので、若者はついにお金を取る事にしたのです。
 そして若者と奥さんは、大金持ちになりました。
 けれどお金を取るようになってからは、妖精の油がへっていくようになったのです。
 やがて妖精の油は空っぽになり、なくなってしまいました。

おしまい
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Posted on 2012/11/29 Thu. 10:09 [edit]

category: 世界昔話

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彦島さんぽ101-15 本村 

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Posted on 2012/11/29 Thu. 10:02 [edit]

category: 彦島さんぽ

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彦島さんぽ101-14 本村 

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Posted on 2012/11/29 Thu. 10:00 [edit]

category: 彦島さんぽ

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彦島さんぽ101-13 専立寺 

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Posted on 2012/11/29 Thu. 09:58 [edit]

category: 彦島さんぽ

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彦島さんぽ101-12 専立寺 

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Posted on 2012/11/29 Thu. 09:56 [edit]

category: 彦島さんぽ

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彦島さんぽ101-11 専立寺 

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Posted on 2012/11/29 Thu. 09:55 [edit]

category: 彦島さんぽ

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